実は教えてくれない総合商社勤めが伝えたい就活において本当に大事なこと

アラサー商社勤めが当時の就活を振り返り、何が就活において本当に大事であったかを独自の視点から考察。就活生の参考になれば幸い。小手先のテクニックよりもより本質的な点にフォーカスした内容。

商社において「事業投資がしたい」より「トレードがしたい」の方が好感される3つのワケ

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今回は、本件について書いてみたいと思います。これまた「なんで?」と学生の方々には思われることかもしれませんが面白いトピックなので書いてみたいと思います。

 

収益比率は事業投資:トレード=9:1

上記は良く言われる数字のイメージです。もはや圧倒的に事業投資からの収益によって会社が支えられていることがわかると思います。個別の商社ごとにピッタリ9:1ではないかもしれませんが、どの企業もこれくらい収益の差があるのは確かかと思います。

 

ではなぜ「事業投資がしたい」より「トレードがしたい」の方が好感されるのか

収益だけ見たら事業投資の方が儲かっているのだから、投資がしたいも立派な動機に思えますが、商社勤めの人達からすると「こいつ分かっていないな」と思われる可能性があるので注意が必要です

実は簡単なことで理由は大きくわけて下記のとおり3つあります。

 

①トレードあっての投資だから

総合商社はあくまでもトレードを生業としてスタートしている企業体であり、未だに多くの商社の人間がトレードこそが根本だと思っている考えが根強く残っています。海外でも商社のことは良く「Trading House」と言われている面からも、その側面は未だに残っています。

というのも昔はトレードをするためのモノを押さえるために投資をしていた向きが強かったです。またトレードをしていく中で、投資案件の紹介等の情報が舞い込むので、トレードをしていく中で投資に繋がっていくと考える側面が強くあります。

またトレード業務があることが、投資銀行との違いだと考えている面も強くあるように思います。

上記のような側面があることは事実ですが、必ずしもトレードがないと投資に結びつかないわけではないので100%そうとは言い切れない面はあるかなと思います。

 

②トレードで鍛えられてきたから

面接官をするような役職者レベルの社員の多くは、まずトレードによって自分は鍛えられたと思っている人が多いように感じます。トレード業務の中で、サプライヤーと客先の間に挟まれ、その中で価値を提供してきたという自負がある人が多く、(足元トレード業務が大きく儲かるか儲からないかは別にして)トレードから営業とは何かを学ぶべきと考える人が多いように思います。若手であれば特にまず投資ではなく、トレードから入って営業とは何か?を学ぶべきという風潮があるように感じます。

 

③トレードがしたいと言うと目立つ

OB訪問を受けていても感じるのが、事業投資がしたいと言ってくる学生が多いように思います。あまりトレードがしたいとはっきり言ってくる学生は少ないように感じます。商社の人間の中には依然として①と②の考えが残っている人が多く、「トレードがしたい」というとあまりそのように言ってくる学生が少ない分、強く印象に残り好感される可能性が高いように感じます。

 

如何でしたでしょうか。

商社の生業を考えると納得出来る部分はあるのではないでしょうか。確かに投資だけを本当に手掛けたいのであれば、商社はおすすめできないです。依然としてトレードの部署は沢山あるので配属リスクを抱えての入社になってしまいます。より投資銀行に行くことをおすすめします。ご参考になれば幸いです。